「児童虐待」は、子どもからのサインを見逃さないことが重要ですが、親の様子からも虐待に気づくことができます。
親のサインには次のようなことがあります。
まず、子どもに対する態度として、接し方が乱暴で威圧的、体罰を肯定する/子どもに対して拒否的、冷たい/子どもに対して無関心若しくは過度な依存がある/病気や怪我をしても治療を受けさせていない
などが挙げられます。
親自身の態度として、感情的になることが多く、精神的に不安定/被害者意識が強い/子どもの園での様子に関心を示さない/アルコール依存や精神疾患が疑われる/子どもや家族のことを話すことを嫌う/懐疑的・攻撃的で人間関係を築くのが困難
といったケースも、虐待のリスク要因として注意する必要があります。
保護者の置かれた状況からも、サインを見つけることができます。
夫婦仲や祖父母との関係が良くない/両親のうち一方が失業中など、経済的に苦しい/親しい隣人や親戚が近くにおらず、周囲から孤立している/家庭訪問の際に室内が片付けられていない/近所から「怒鳴り声が聞こえる」などの情報がある
といった場合も、要注意です。
ケアのポイントとしては、虐待かも?と思ったときは、私たちには通報の義務があります。通報の対象は、児童虐待を受けたと「思われる」児童を見たときに、ということになっています。怪しいと思ったときには、早めに通報する必要があります。DVの場合は通報にあたり本人の同意が必要ですが、児童虐待の通報は、親、本人の同意は不要です。
そして何よりも重要なのは、虐待に至らないようなケアを行なうことです。
そのためには「早期発見・早期解決」を合言葉にしましょう。虐待が深刻化する前の早期発見・早期対応、そのためには、虐待のサインを見逃さないことが大切です。